栃木京福会

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活動報告

2020.02.24

「黒羽刑務所へ行ってまいりました」

黒羽刑務所の刑務官向けの認知症についての講話依頼があり、渡邊常務理事と池澤で行ってまいりました。

 受刑中の高齢者の身体機能が低下したり、認知症になってしまうことが実際に発生しており、特に認知症について、その対応が課題となっているそうです。

 講話を行う前に、実際に刑務所内を見せていただいたのですが、福祉と懲役という、普段では比較することのない言葉について、深く考えさせていただく機会となりました。
 福祉施設などでの基本とする考え方は、社会的弱者の救済と社会幸福の追求。
 そして、刑務所を見て実感したのは、懲罰と矯正。
 基本的な考え方の違いがありますが、認知症そのものに変わりはないため、それぞれの役割や立場を踏まえた上で、認知症の方への接し方を考える必要があると実感しました。

今回、お話しさせていただいた講話の内容は、認知症に関する基礎的な内容なのですが、認知症について知っていただき、刑務官としてどのように接するべきかを考えるきっかけとしていただけたら幸いだと思っております。

 高齢受刑者の中には、出所後も社会に居場所がなく、わざと再犯を犯し服役する高齢者もいます。
 本来であれば、行政や福祉の役割であるセーフティーネットとしての機能を、刑務所も担っているような状況です。
 そういった現実を踏まえ、社会福祉法人として、また、地域包括支援センターとしてなにができるかを考えていきたいと思います。

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