栃木京福会

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活動報告

2025.08.07

第46回 だいじだねット会議 ~那須塩原市の地域包括支援センターあぐり~

こんにちは。地域包括支援センターあぐりです。
令和7年7月22日に開催された「第46回だいじだねット会議」。
今回の会議では、誰にとっても避けられない「人生の最終段階」について、地域の皆さまとともに考える時間となりました。

◆きっかけは、ご近所の声から

「Aさん、体調が悪そうですが、病院へ行ってくれないんです……」
そんな民生委員からの一報をもとに、今回のテーマが設定されました。
Aさんは腰椎を骨折して動けない状態にあり、食事も排泄もままならない生活状況の中で、「もういいから、放っておいてくれ」と支援を拒んでいたといいます。
では、もし自分が支援者だったら? 家族だったら? 近隣住民だったら?
さまざまな立場を想定しながら、グループごとに議論を深めました。

◆参加者の皆さんから出た率直な意見

「恥ずかしさが勝ってしまい、人に頼れない気持ちはよくわかる」
「拒否していても、実際は助けてほしいという気持ちが隠れているのでは」
「セルフネグレクトは難しい。本人の意思を尊重しすぎると命の危険もある」
「一人で抱え込まず、地域の誰かに相談を。連携が大切」
「訪問を継続することが、信頼関係の第一歩になる」
  • ◆「人生会議(ACP)」とは
    人生会議とは自身の望む医療やケアについて、あらかじめ家族や信頼する人と話し合っておく取り組みです。延命治療を希望するかどうか、誰に意思を託すかなどを、元気なうちに整理しておくことが目的です。ただ、「縁起でもない」と敬遠されがちで、実際に準備がなされないまま最期を迎えてしまうケースも少なくありません。

  • 今回の会議では、こうした話し合いの重要性や進め方についても意見が交わされました。
    ◆印象的だった言葉やエピソード
    ・「死に方は、生き方に表れる」
    ・「遠方の家族ほど理想を語り、近くの家族が現実に向き合う」
    ・「エンディングノートを書いたけれど、どこにいったか分からない(笑)」
    ・「人生会議は“死”ではなく、“どう生きるか”を考える話です」

  • ◆今からできることを一つだけ
    このブログを読んだ“今”こそが、その第一歩になるかもしれません。

  • 例えば――
    テレビ番組の話題をきっかけに、家族と自然に話してみる。
    メモに一言、自分の思いを書き残してみる。
    それだけでも、万が一の時に、家族や支援者が迷わず行動するための大きな助けになります。
    地域包括支援センターあぐりでは、これからも「人生会議」や「もしもの備え」について、地域の皆さまと一緒に考えてまいります。

  • 次回開催の令和7年8月26日(火)は「皆さん、ご利用者の家で失言したことはありますか?」というテーマで、良かれと思って言った一言や、ご利用者様やご家族様のことを思って言った一言が、失言になってしまったことなど、過去の失敗談について振り返り、未来の支援に生かせるよう話し合ってみたいと思います。

    皆さまのご参加をお待ちしております(^^♪


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